第一話 暖かい陽

2010年の5月16日、日曜日。
本当に久しぶりに外に出た。
前にちょっと出た時は、寒くて身体が震えた。
でもその時と違って、今日はすごく暖かい日だった。
太陽がキラキラ輝いていて、まぶしかった。
ボクは新しい家族の家で暮らすことになった。
新しいパパとママは
「うちの子になる?」
と言って、ほっぺにチューをしてくれた。
ボクは「なる」と言って、パパのほっぺをペロペロ舐めた。

前の日、ボクは夢を見た。
広い芝生の公園で遊んでいると、誰かがやってきてボクを抱っこした。
「キミに新しいパパとママと兄妹が出来るよ」
と、その誰かはお母さんの匂いを思い出すような、優しい気持ちになる声で言った。
「目が覚めたら、新しい家族が迎えに来るからね。
 幸せになるんだよ」
そう言って、誰かは消えてしまった。

次の日、本当に新しい家族が迎えに来てくれた。
車酔いするかもしれないからと、
ママに抱っこしてもらいながら、パパの運転する車で、新しいおうちに向かった。

新しい家族は、パパとママと、8歳の男の子かんくんと、4歳の女の子とんちゃんだ。
とんちゃんは、ボクを抱っこしながら、
「とんちゃんだよ。よろしくね」
と、頭をそっと撫でてくれた。
かんくんも、
「キミのお兄ちゃんだよ」
と言って、ボクと握手をした。

ボクは、まだ慣れてなかったからちょっと震えていた。
「大丈夫。怖くないよ」
かんくんととんちゃんは、ママの膝の上にいたボクの前足にそっと触れた。
それで、震えが止まったんだ。

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